最も多い性のお悩み「セックスが痛い!」多様な痛みの原因と解決策を紹介#74
今学期から、オルタナティブスクール「あーる」中等部でジェンダーの授業を担当させていただくことになりました。授業が始まる前、初めてお邪魔した時は、娘とベビーカーで学校まで歩いたんですが、六甲道駅から北へ坂をひたすら登っていくと大きな鳥居が見えて迫力があるんですよね。大体ベビーカーの時って急いでいる(イレギュラーが起こりがちで遅刻しがち)ので、まだその神社は行けてないんですが…夏でとんでもなく暑くなる前にゆっくり訪れたいと思います。
ジェンダーに関するプログラムについてはあーるさんのインスタや代表である齊藤勇海さんのVoicyでも紹介いただいています。
1.性交痛とは?
さて、今回取り上げる「性交痛」はカウンセリングでも最も多い悩みの一つです。一方で、セックスレスのように「うちはレスで〜」と会話のトピックに上がることも少なく、より悩みは個人ないしは妊活中のカップルふたりの中で、留められていることが多いです。今回は女性の性交痛を主に取り上げますが、男性にも性交痛はあるので、後半で取り上げます。
この後専門用語が並びますが、より詳しく説明すると
女性の性交疼痛症(Dyspareunia)および生殖器・骨盤痛・挿入障害(GPPPD: Genito-Pelvic Pain/Penetration Disorder)は、単なる身体的な不快感を超え、女性の心理的健康、自尊心、パートナーシップの質、そして生活の質(QOL)全般に甚大な影響を及ぼす複雑な臨床状態です 。かつては身体的原因か心理的原因かの二者択一で議論されることが多かったのですが、現代の臨床医学においては、婦人科学、泌尿器学、筋骨格系、内分泌学、そして心理社会的な要因が複雑に絡み合う「バイオサイコソーシャル(生物心理社会的)疾患」として再定義されています。
米国産婦人科学会(ACOG)や国際女性性欲研究会(ISSWSH)などの専門機関による最新の指針によれば、性交痛を経験する女性は生涯で4人に3人に達し、臨床的な苦痛を伴う有病率は米国内で10%から20%と推定されています 1 。しかし、多くの女性が恥ずかしさや文化的タブー、あるいは「痛みは普通のことだ」という誤った教育のために、医療従事者に相談することを躊躇しているようです 2 。
痛みの分類
発生部位
性交痛は「入り口付近」にあるか、「奥深く」にあるかで対処が変わってきます3。

発症時期
痛みが初体験の時から続いているのか、あるいはある時期から始まったのかも重要です。
一次性(Primary): 性行為を開始した最初から痛みが存在する場合。解剖学的異常や、幼少期からの心理的な刷り込みが関係している場合がある
