ただの手コキで終わらせない！リンガムマッサージの話 #1~2

カウンセリングで実際にクライアントさんに伝えてきた、気持ちよくない手コキとは何なのか、手コキを極めるための準備（1週間前、4時間前、1時間前）、ショッピリングリスト8選、リンガムマッサージの起源と背景について、一部参考文献を紹介しながらお話しします。すぐに使えるワークシートも配布しています📝

とぅるもち 2024.03.29

海外各地のセクソロジストから学んだ【男性器の解剖学＆触り方】を、これまでカウンセリング内だけで伝えてきました。

今回手コキについて書こうと思ったのは、ここ数年、育児を頑張るママさんにヒアリングしまくったところ「男性器に対して恐怖心が拭えないまま付き合い、結婚し、子どもを産み、レスになった。今になってセックスを楽しむことの大切さを痛感している。スキンシップだけでも以前のように取れるようになりたい」という声がびっくりするほど多かったからです。

とはいえ、大学時代から海外の性文化に触れたり、セクソロジストの講座をちょいちょい受けたりしたものの、私が「知識欲をとにかく満たしたい」だけであり、かつ、そこまで日常生活に活かしてきたわけではなかったため、カウンセリングで悩む方にのみ、学んできたこと（手コキ、手マンなどセックステクニックに関する諸々…）をお伝えしていました。

カウンセリングを始めて数年、伝えてきたことに対する反応が返ってくるようになりました。

「男性器に対する恐怖心を取っ払って、相手とのセックスを楽しめるようになりました」「得体の知れないもの（エイリアン）から、大好きな人の体の一部と思えるようになった！」「手コキといってもただのテクニックだけじゃなくて、心持ちがまず大切というのを、何回も練習して気づくことができました」「"すぐイってしまって終わり"じゃなくて、何時間もマッサージだけでこんなに幸福度が高くなるんだと驚いた」「前戯を重視しない夫が、マッサージを重ねていくうちに、『気持ちいい』と伝えてくれるようになった。しっかり時間を作ってくれるようになった」

魅力的な感想なのですが、こういった感想が出てくるまで最短でも1年ほどかかりました。私自身もリラクゼーション業界で勉強を続けていますが、人の体を触るというのは、簡単なものではありません。同時に心に触れるものでもあるからです。

手マンが下手な人が多い一方で、手コキが下手な人もとっても多いです。

原因として、「気持ちいいと感じるポイントが人それぞれ違うこと」や、「気持ちの面での準備が必要なこと」を知らない人が多いことが挙げられます。

でもこれは情報が少なすぎるので仕方がないです。また、ときどき「私はセックスした人数が少ないから上手くない」と言う人がいますが、お互いがしっかりフィードバックできて、観察力があれば、経験人数は関係ありません。

今回の「リンガムマッサージの話」では、「手コキ」のテクニック的なところだけではなく、テクニックがより活かされるための、心持ち＆日頃の全身マッサージの大切さについても伝えたいと思っています。

「リンガム」とは、ヒンドゥー教の神「シヴァ」の男性器のことです。何となく口に出したくなる語感じゃないですか？

カウンセリングにいらっしゃる方の共通点は「相手にもっと気持ちよくなってほしい」「自分ももっと気持ちよくなりたい」という気持ちが人一倍つよいことです。一方で、セックスに対してのタブー感もつよく抱えていると感じます。

そのため、男性器の呼び名の中でも口に出しやすい「リンガム」を採用しています。

パートナーとの絆を深める

「手コキ」の技術だけ磨けば、じゃあセックスも上手くいく！というわけではありません。

勃起してからの射精までの流れはとても単純です。擦ったり挿入したりすれば、多くの場合すぐにその目的は達成できます。なので結構、手コキは、ジェンダー関係なく誰からも軽視されがちなのですが、もちろん人間の体の一部なので、心の動きと連動しています。

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