本当に存在する?「中イキ」について解説してみる #3
こんにちは。ラブライフカウンセラー®︎とぅるもちです。ラブライフカウンセリングで多く寄せられる悩みの一つが「中イキできない」です。私が定期的にオフラインで開催している『つやごと女子会』でも毎回「中イキするにはどうしたらいいのか」と話題になります。
SNSでも「中イキできるバイブ」がバズっているのを見かけたり、メディアでも「イキやすい体になるため」に腟トレが紹介されていたりしますが、なぜそれが中イキに繋がるのか科学的根拠を元に解説した情報はほとんどありません。
そこで今回の記事では、中イキについて、これまでに報告されている研究結果を紹介しながら解説します。
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中イキは存在するのか?
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腟トレは中イキに必須?
上記のような、中イキに関する疑問についてラブライフカウンセラー®︎がお答えします。
今後もセクシャルウェルネス製品の赤裸々レビューや、世界のアダルトショップの来訪記などを綴っていく予定なので、ぜひ👇のボタンからログインしてご登録くださいね。
腟だけで感じるオーガズムは存在しない
私が調べた限りでは、中イキは単純な腟への刺激によって起こるものではありません。この論文によると女性は複数の箇所に刺激を受けることでオーガズムが得やすいと言われています。挿入のみでオーガズムを得られる人は49.6%ですが、手や指による刺激が加わると70.9%、オーラルセックスが加わると72.8%まで上がります。そしてさらに言葉などの情報が加わると72.8%の人がオーガズムを得られたという結果になっています。実際、腟は鈍感な器官です(敏感だとしたら、出産の時痛みに耐えられないし、タンポンや月経カップも挿れることができない)。
では中イキとは何なのか。それは、腟から起きるオーガズムではく「あらゆる性の満足が表現される場所」として、結果腟がけいれんしたような状態になっていることだと思います。
まずクリトリスに関心を持とう
過去を振り返ってみましょう。初体験を迎える前、迎えた直度、Gスポットへの刺激や腟オーガズムについて調べたことはありませんでしたか?リアルな性生活の情報が乏しい日本では、アダルトビデオ📼やエロ漫画📚しか情報がなく、かつアダルトビデオでは腟オーガズムの描写で完結するものが多いので、それらの存在が正しいと信じていた人も多いのではないでしょうか。
私自身、辿り着いたものがエロコンテンツしかなく、それがファンタジーなのかリアルなのか判別が付かず悩んだことがあります。
特にエロ漫画では「挿入」「射精」で快感を得る相手の描写が強調されています。(話は逸れますが興味深いのは、これは男性向けのものに限らず、BL(ボーイズラブ)でもよく見かける表現です。)
しかし色々試してきた中で、クリトリスへの刺激による快感が強いと気づいた方もまた多かったでしょう。これまで色々な人の話を聞いてきた中でも、挿入があるにしろないにしろ、クリトリスへの快感はセックスの中で大きな割合を占めてきたという方がほとんどでした。
「性行為=腟への刺激」と結びつけ、クリトリスや会陰(骨盤底筋)などの外陰部が無視されてしまうことが、女性の性的満足が得られないことにつながっています。
前々回のニュースレターにも掲載しましたが、クリトリスは9cmほどの大きさであり、目に見えている部分は三分の一ほどです。また、神経の数はペニスの2〜3倍で、快感を得る為だけに存在する臓器です。
画像引用:とぅるもちのinstagramより
このようなクリトリスの本当の姿が明らかになったのはなんと21世紀に入ってからでした。
オーストラリアの泌尿器科医ヘレン・オコネルは、MRIを使ってクリトリスを詳しく調べ、2005年にその全容について研究発表を行っています📝
また、2008年には、産婦人科医オデール・ビュイッソンと外科医のピエール・フォルデスが、エコー画像を用いて「Cゾーン」の存在を明らかにしました。
この論文によると「Gスポット」(俗称)と呼ばれていたものがいわゆる「Cゾーン」ということですが、「Gスポット」のように1点を押さえて昇天するような快感を得られるものではありません。腟の一部であることでは確かですが明確な位置は分かっていないんだそうです。
重要なのは、腟への挿入が間接的にクリトリスに刺激を与え、快感を与えているということです。